サテライトオフィス便り(花火)

2006年07月14日

category= いべんと

 太田煙火製造所の太田恒司さんの講演会が、七月十四日、松坂屋六階のサテライトオフィスで行われました。
 花火職人であり匠の会のメンバーでもある太田さんは、緑色の浴衣姿で夏らしく爽やかに登場。軽快な語り口で、花火の見方、楽しみ方を教えてくれました。
 

 おもちゃ花火を中心に製造を行っている太田さんですが、今日は主に打ち上げ花火のお話をしてくれました。
 打ち上げ花火といえば大きな丸い花火ですよね。これは割物といって、菊と牡丹の二種類があります。菊は中心から火ぼこりが引き、先で色が変化するもので、牡丹は尾を引かず色星が飛ぶものです。同じ丸い形ですが、ちょっと違うんですね。輪が二重丸になっているものを芯物と呼び、これを作るのには技術が要ります。さらに芯が二つで輪が三重丸のものを何故か八重芯(やえしん)と呼び、芯が増えるごとに三重芯、四重芯と呼ばれます。
 割物のほかには、ポカッと二つに割れて色々な細工を見せるポカ物、土星、UFOなどの形を描く型物があります。
 花火にはそれぞれ名前が付いています。芯物の菊で、例えば最後に紅(赤)から緑に色が変わるものを紅緑芯紅緑菊、通常は色を省略して変芯変化菊と呼びます。また、一重の菊から雪のように火ぼこりが散る菊先紅降雪、ポカ物で小さな花が一斉に開く千輪菊、菊から柳のように垂れてくる冠菊(かむりぎく)、などなど。こんな洒落た名前がすっと出てきたら、あなたは夏の人気者です。
 また太田さんは三河のしかけ花火のレベルの高さを誇っていました。なんとあのナガシマスパーランドのしかけ花火は岡崎の職人さんが作っているんですって。
 今年もとりどりのつぼみが夜空に花開きます…。

投稿者 kodama | コメント (2)
コメント

「八重」とは、名古屋弁で「やえる」=かさなる、重複するを意味し、語源は、「?」 「八重桜」と同じ使い方だと思います。八重桜の花ビラを見ると1輪で普通の桜の8輪分は無いですが、牡丹の花の様に沢山付いてます。日本語で数の多いものや複数あるものを「8」を使った言葉で表します。例えば、今ではあまり使わないですが「はっぴゃくやちょう、うそはっぴゃく」なども、有ります。「八重芯」も複数あることを表す言葉と思います。「八重」の代表的な使い方に天皇家の御紋(家紋)も、「十六弁八重表菊紋」と言って菊が重なっています。疑問に思ったら、一度、調べて見て下さい。

Posted by: 小瀧 一男 : 2006年08月23日 09:36

小瀧さん、コメントありがとうございます。
「八重」について早速(少しだけですが)調べてみました。
まずどの国語辞典にも①八つ重なっていること。数多く重なっていること。②花片が幾片も重なっていること。という説明がありました。小学館『日本国語大辞典』によると古くは古事記に使われています。
次に八という数字ですが、平凡社『字訓』によれば、数の八に特定される以前、「や」という言葉が極めて多い数を示したそうです。また、小学館『古語大辞典』によりますと、古く八は神秘的な力を持つ聖数と考えられており、多数の意味も含まれ、物を誉めていう言葉でもあり、神話の中でよく使用されたようです。ちなみに日本の上代には偶数が喜ばれていたそうです。
「や」の語源や、なぜ八なのかは分からなかったのですが、遠い昔から日本人は八という数字に特別な思いを抱いていたようです。初めて三重丸の花火が出来た時の感動が「八重」という言葉を使わせたのではないでしょうか。

Posted by: こだま : 2006年08月29日 16:05
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